本当の自分を知る①

才能・能力

シャドー

 この人嫌だ!イライラする!と思ったことはありませんか?
 誰でも一度は思ったことがあるのではないでしょうか。
 嫌だ!イライラする!腹が立つ(怒り)!と感じた時こそ、自分を知るよいチャンスなのかもしれません。

 心理学者のユングは、これまで生きられなかった私が、無意識の中でもう一人の自分として生きていると考え、それをシャドーと呼びました。無意識に我慢し抑圧して封印してしまった自分は、消えていなくなるのではなく、影として自分の中に存在しているといいます。
 そして、自分のシャドーと同じ性質を持つ人を前にすると、腹が立ったりイライラしたりすることになります。
 例えば、人に甘え守られるような女性が苦手であれば、人に甘えることを抑圧し、自立したキャリアウーマンのような女性なのかもしれません。また、怒りや悲しみ喜びなどの感情を正直に表現する人が苦手であれば、自分の感情を抑圧し、自分の感情を表現しない人なのかもしれません。
 つまり、受け入れがたく抑圧してしまったからこそ、その性質を持つ人にネガティブな印象を持ってしまうという訳です。

シャドーを自分の成長に変える

 シャドーを拒否・排除し、今ある価値観の自分だけで生きていくと、自分が正しいという価値観に固執し、他人を受容できず考えが偏ってしまいがちです。そのような自分を貫くことは、もしかしたらすばらしく立派なことなのかもしれません。
 しかし、シャドーを否定するのではなく自分にもそういう欲求や部分があったのだと肯定的に受け入れていくことで、これまでの自分とシャドーが統合し、より深みのある自分になっていきます。
 そして、相手への怒りやイライラが消え、相手の不完全さに寛容になるとともに自分が楽になっていきます。 
 嫌だ!イライラする!怒りの原因は『相手』ではなく、自分の心に抑圧された欲求が原因となっていることが多く、そう感じた時は、自分を知り成長する良いチャンスと言えます。

まとめ

 時代の影響もあってか、最近は「本当の自分」や「本当にやりたいことは何か」「本当の気持ちが分からない」について、占いカウンセリングをさせていただくことも増えてきました。日々情報があふれ、複雑な人間関係の中で忙しく生活をしていると、自分の本当の気持ちを抑圧し、自分よりも周りや家族、環境にフォーカスしてしまうことが多くなってしまうのかもしれません。
 人間関係の中で、「嫌だ、イライラする」と感じた時、美味しいスイーツを食べたり、お酒を飲んだりして、気分を変えリフレッシュすることも大切ですが、少しの時間でもよいので、自分の心を見つめるための時間を作ってあげることをお薦めします。
 自分は何を抑圧していたのだろうと自分に一歩踏み込み向き合うことで、自分の成長を感じひとまわり大きくなった本当の自分に出会えるかもしれません。
 また、ひとりで自分の気持ちを見つめるのは難しいなと感じる場合は、カウンセリングなどを利用されてみることをおすすめします。

コメント